ゴボゴボ池(昔話23)

  常陸風土記の丘公園の古代ハス(大賀ハス)が生い茂る「金山池」に伝わる狢(ムジナ)のお話です。

 むかし、龍神山の中腹にある穴に古狢が棲んでおりました。

この古狢はときおり近くを人が通ると、よく木に登り月に化けておりました。

しかし、あわてん坊のこの古狢は、東の空に月が上りかけているのに、その反対側の空に月を出してしまい、通行人に見破られて石を投げられては、あわてて木からとびおり、いそいで藪に逃げ込んだりしていたといいます。

ある日の夕暮れどき、龍神山の麓にある金山池の辺りを通った男が、ふと池の方をみると、池の上にさし出た松のところに丸い、うす赤味をしたお月さまが出ていました。

男はこれはまた間抜け古狢だなと思い、驚かせようと松の木の幹をゆり動かしたところ、狢は松幹に必死になってしがみついているようです。

これを見た男は、さらに幹をゆすりながら大声で「馬鹿狢!池におっこちろ」と叫びました。

その大声におどろいたのか、古狢は松の幹から手足を外してしまい、そのままドボンと水におちてしまいました。

そして、ゴボゴボもがきながら池に沈んでしまいました。

それ以来、この池の水はいつも、ゴボゴボと鳴っているといいます。

またこの時から、この池のことをゴボゴボ池と呼ぶようになったのだということです。

gobogoboike.jpg


<あとがき>
 
 何処にでもありそうな、他愛もない話ですね。

昔から狢は人にも化けるが「月」にも化けると言われていたようです。

この狢が棲んでいたという龍神山は採石業者によって年々削られて小さくなっていっています。

昔は雨乞いの山でもあり、石岡市内に綺麗な水を流してくれる山でもありました。

でも、山がなくなると失ったものはとてもとても大きいです。

この狢のお話も忘れられないようにしたいものです。
関連記事
石岡地方の昔話 | コメント(2) | トラックバック(0) | 2014/12/22 20:37
コメント
慌てん坊が可笑しい
 読み返すと、いかにも昔話らしく、おかしさが込み上がってきます。
 ゴボゴボしているのは、慌てたまま池の中で生き返る証拠で、新しい話を生みそうです。楽しみにしています。
野火止用水さん
こんにちは。

昔話も色々ありますね。
このようにどこと言った特徴のある話でもないのですが、どこかおかしいですね。

>  ゴボゴボしているのは、慌てたまま池の中で生き返る証拠で、新しい話を生みそうです。

そうなんですよね。
新しい話があっても良いのかもしれませんね。
このような池に行くと不思議な藻草がいっぱいだったりします。
その下に何か生き物が・・・、または慌てん坊がまた何か・・・・
それともアリスのような不思議な国があったりしたら・・・
何か考えてください。
コメントありがとうございました。

管理者のみに表示